開発秘話 SunriseBeachの裏側をお見せします

実際に現場に寄り添って、業務を肌で感じとった担当者に話を聞きました

Q:簡単に自己紹介をお願いします

Sunrise Beachで開発を担当している星川と申します。

Q:次に今回のプロジェクトでの立ち位置や役割を教えて頂けますか?

小岩井理事長の要望を具体的にシステムに落とし込むために、現場の課題を整理し本質的な改善につながるポイントをエンジニアに伝えて形にしてゆくことでした。その為に理事長、施設長とも何十回と議論を重ねました。

Q:福祉業界は初めてだったとのことですが、実際に体験してみてどうでした?

最初は介護の現場を理解するために、24時間貼り付いて実際の業務を見せてもらいました。今から思えば結構邪魔だったろうなと思いますが(笑)
やっぱり大変な仕事だなと実感しましたね。特に想定外の事が多く発生する大変さを非常に感じました。
そういう事もある程度予測しながら対応するためには勘や経験など感覚的な部分が大事なところもあって、アナログなやり方が好まれるのも理解出来ました。でも、その中でもデジタル化することで楽になったり効果が高くなるようなことも色々と見えてきました。

Q:今後の福祉業界はどうなって行くべきだと思いますか?

福祉業界が、というよりはもっと色んな業界と連携していければ良いなと思っています。
これからどんどん高齢化して人口が減る世界で、福祉業界だけで解決できる問題は限界があるでしょうし、更に切実な問題も出てくるでしょうからみんなで考えていく必要があるのかなと。

Q:その中でICTの位置づけがご自分の中におありでしたら教えて頂けますか?

さっきも言ったようなアナログな要素も重要ですが、ICT化で解決出来ることもたくさんあります。また福祉介護業界がもっと積極的に外部と連携していく時に、ICTが橋渡しのような役割でつないでいけるんじゃないかなと思っています。

Sunrise Beachについて

Q:今回のシステムの開発で苦労した点があれば教えて頂けますか?

それぞれの現場で色んな考え方で帳票が作られていて、まずワークフローの整理に時間がかかりました。習慣的に使っている帳票がよく考えると大して必要ではなかったり2重になってたり…あとは、情報を取ろうとするとそれだけ操作が増えて面倒になります。そうすると使うのが嫌になってしまうので、本当に必要な情報をどれだけ簡単に記録するか、には気を遣いました。

Q:現場の方ともたくさんお話されたと伺いましたが、当初のお考えと異なる点も多かったですか?

当初は記録が大変ということだったんですが、実はコミュニケーションロスが大きな課題だということに気がつきました。
記録が紙であることで瞬時に共有が出来ない、集計が出来ない、情報が少ない、結果として対応が遅れる、ずれる、忘れる、認識が合わない、という事が起こりますが、それが次のアクションに影響して負の連鎖が溜まってしまうんですよね。その負の連鎖を0に戻すのにパワーを使ってしまうので、すごく勿体ない面があるなと感じました。その流れでスマホを職員1人1台という施策にも繋がっています。

Q:実際に形にしてみて嬉しかったことなどがあれば教えて頂けますか?

やっぱり想定した通りに役に立っていると単純に嬉しいですが、なかでも気づきの記録などをきっかけにコミュニケーションが改善して良い連鎖が起こったというのを聞くとやった!と思います。

Q:今後もブラッシュアップをしていくとのことでしたが、どういった方向性で進めていきたいとお考えですか?

まずは記録したデータを元に利用者さん毎に分析、予測が出来るように考えています。またそれとは全然違う方向ですが使っていて楽しい仕掛けも出来ると良いですね。色々とアイデアはあります。

Q:最後にSunrise Beachはどういった方に使っていただきたいですか?

まずは手書きの記録は面倒だけどPCも苦手、という方に使っていただきたいです。慣れているスマホで簡単に入力できたり、写真で記録出来るので。そうやって事務的な作業時間は効率的にして、より利用者さんに向き合う時間が増えたら嬉しいですね。

介護は最終的には人間対人間の仕事なので、それを手助けするための温かみのあるツールでありたいなと思っています。